東京高裁判決要旨と弁護団声明等

まずは,東京高裁判決要旨を掲載します。(15:36差し替え)

東京高裁判決(要旨)(PDF)

裁判所は判決言い渡し後に所感として、控訴人は本件手術によって、人としての価値が低くなったものでも幸福になる可能性を失ったものではない、差別されることなく今後も幸せに過ごしてほしい、判決文では誤解を与えかねない情緒的な表現を避けているが、被害を軽視しているわけではない等と述べ、差別のない社会を作るのは国や社会全体であることを強調しました。加えて、一連の優生訴訟を巡る報道等により、被害者を含む子をもうけることをできない人を傷つけるることはあってはならないとしてマスコミに配慮を求めました。


記者会見中・・・

 

以下,弁護団声明・原告コメント等です。随時追加していきます。

東京高裁判決に対する弁護団声明(東京・全国)(PDF) (15:39)

東京高裁判決に対する弁護団声明(大阪)(PDF) (16:17)

東京高裁判決に対する弁護団声明・原告コメント(熊本)(PDF)

東京高裁判決に対する弁護団声明・原告コメント(福岡)(PDF)

大阪原告のコメント
<野村夫妻>
大阪高裁に続き、東京高裁も勝訴し、本当に嬉しいです。全国の支援者が署名などで応援してくれている結果だと思います。本当にありがとうございます。
本人の同意のない不妊手術はあってはならないことです。20年過ぎたからといって、私達の訴えを聞かないのはおかしいと思います。国は上告しないでほしいです。被害者はみんな高齢なので、早く終わりにしてほしいです。
 
兵庫原告のコメント
<鈴木由美さん>
今までの全国訴訟の流れの中で、今回の判決が一番良かったと感じます。地方裁判所では、除斥期間により請求が認められませんでした。訴えようと思っても、声に出すことができない、そもそも情報がなかったのにという思いがありました。それが、今回の裁判所には伝わったようで、そのことが本当に嬉しく思います。しかし、まだまだ私達の訴訟が続いていますし、他の県の訴訟も続いているものがあります。ですので、これからもみんなともっと頑張っていければと思います。
また、裁判で判決が出ても、そこで終わりということではありません。障害を持っている人が普通に、当たり前に暮らせるような社会を作っていかなければならないと思います。
このような判決があった今日と昨日とで私の考えは変わっていません。今までと変わらずこれからも仲間と一緒に障害者の人も当たり前に暮らせる社会作りを頑張っていきたいと思います。
 
<小林寶二さん>
大阪に続いて、東京の判決も良い判決が出て、本当によかったと思います。この良い流れが続いていってほしいと思います。国は上告をしないで欲しいです。これ以上、私たち被害者を苦しめないで欲しいです。私も絶対に負けたくありません。私もみんなと一緒にがんばりたいと思います。

兵庫県弁護士会「旧優生保護法裁判・東京高裁判決を踏まえ、被害者の全面的救済を求める会長談話」

3月 11, 2022